バッテリ復活の呪文

久しぶりのマッドサイエンティストネタです。

(私的には、この程度ならそれほどマッドな内容じゃないんですが、
この手のネタについては、内容について保障はしません。もしされる方がいましたら、
あくまで、自己責任でお願いします。)・・・と、いちおうお断りを入れておく。

親父が使っているノートパソコンのバッテリがおかしいらしいと連絡があった。
いくら充電しても、バッテリの充電量が0%のままで、ACアダプタを抜いたら即電源が
落ちてしまうらしい。それじゃあ、ノートパソコンの価値半減だなあ。

以前の親父の使っているノートパソコンがあまりにも遅く、しかもWindows98なので、
誕生日に中古のWindows XPのノートパソコンを買ってあげたのだが、
やはり中古。うーん。きっとバッテリが死んでるんだろうなあ。

ということで、型番をもとに、オークションとか中古を探してみる。
高いよー。8000円くらいする。しかたない。直してみるか。

ということで、実家に寄って、バッテリユニットを回収してきた。

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取り合えず、ばらす。イメージ 2

一般的にバッテリはなぜだか、ネジとかぜんぜんつかってなくて、接着で
バリバリに固めてあるので、結構大変。
ケースはそのまま再利用するので、できるだけきれいにばらさないといけないのだが、
コツがいる。

で、使っているバッテリのセルを確認する。イメージ 3

 

リチウムイオンの「18650」

ふふふ、予想通りですな。

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いけそうなので、全部バラす。

 

 

なんとか、バラしが完了。


と、いうわけで、ジャンク品とか扱っている。
秋月電子通商で、バッテリを購入。きっとビデオのバッテリか何かの
保守用在庫の放出品なんだろうな。価格は1個300円。

今回は、8セルなので、4個でいいのだが、まあ、一応予備も買っておく。

買ったのはこれ。

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通販なので、しばらくして、商品が届く。田舎だと送料が余計にかかるので、
あまりうれしくないのだが、2000~3000円までならまあよしとするか。
(失敗すると、パーになってしまうので、結構リスキー。いや、このドキドキ感がいいですな)

この手の民生品は、これでもかー、という感じで、ほんとにがちがちに固めてあるので大嫌い。

糸鋸を用意して始めてみたものの、なんだかなー。

 

 

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前にもやったことがあるのだが、これがしんどい、しかもこれで4個もやってられない。
もっといい手はないものか。

で、今回使うのはこれ、

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半田ゴテ。精密IC用の先のすごく細いやつです。

これで、電池を溶かさないように、微妙な深さで溶かしていく。

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何とか一周完了。
糸鋸でやるのに比べたら、一瞬ですな。イメージ 9

で、とりあえず、先の平べったいものを溝に入れてこじる。

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「ぱかっ」という感じで取れました。簡単ーーーー。

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煙とか出て、部屋中くさくなるのを覚悟していたんですが、
意外と煙もなく、
窓を開けなくても大丈夫な程度。今度からはこれやね。

あとは同じ様に4個バラす。で、途中で明らかに腐ったやつが出てきました。

 

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ジャンク品は文句がいえないので、予備を買っておいて正解だったねぇ。

で、バラし終了。イメージ 13

それを、いままでつないでいたバッテリのセルと交換。

あっ、途中の写真を撮るのを忘れてました。

 

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一般的に電池同士の接続は、鉄(たぶんステンレス)の板を電気溶接してます。
電池の電極の部分も、同じような材質なので、そのままでは半田付けできません。
で、ステンレス用のフラックスを使って、銅線をつなぐのですが、温度上げすぎる
とやばいので、一瞬で半田付けする必要があります。結構難しいです。

ケースに入れて、横からみるとこんな感じ。周りに転がっているのが、古いセル。イメージ 15

交換したセルの鉄板の部分も出来るだけそのまま利用してますが、足りない分は銅線で
補います。

で、元通り覆って。

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バッテリユニット修復完了。

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ノートパソコンに組み込んで、試してみます。
最初は、バッテリの充電確認ウィンドウでは、0%、バッテリ消耗。の状態ですが。
しばらく置いておくと、バッテリ消耗の文字が消えました。

 

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で、もうしばらく待っていると、%表示がどんどんあがっていきます。

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最終的には100%になりました。

 

めでたし。めでたし。

今は、親父のところに戻って使っていますが、問題なく使えているようです。